メオトカフェ

中年倦怠期夫婦の「カフェ道」

第12回 【いつものカフェ】年末だからって、はしゃがない、はしゃげない。

2022年最後のメオトカフェ。

年末カウントダウン(日にちの)が始まっているというのに、2人でカフェに行く時間がとれないでいた。

「この日の夜なら」という日があって、できたばかりのカフェなど調べてみたりもしたが、どうも気が進まない。

師走。師ではないが、やはり年末はあれやこれやと忙しく、疲れていた。

こういう時はあまり新しいものに手を出さないほうがいい。

行き慣れたカフェで甘いものでもつつきながら、ゆっくりコーヒーをすするのがいい気がしてきた。

 

 

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今年一度も食べていないモンブランを注文した。想像していたより甘かったが、疲れた体にはちょうどいい。

今年の「シメカフェ」だけど、今年1年を振り返るでも総括するでもなく、ケーキを頬張りながら子供たちの近況などについて話した。

長男は思春期でいろいろあったが、年末にひと山越えた感覚があり、もちろんこれからもいろいろあるだろうけど、文字通りほっと一息のコーヒータイムとなった。

 

なんとなく、1年の最後はそれらしい?カフェで過ごすようなイメージでいたが、現実は全然違った…。庶民のカフェでいつもの話をして終わった。

 

でも、年を重ねてしみじみ感じる。

昨今の世界情勢や異常気象をみても、健康で、何かに脅かされることなく、いつもの暮らしが営めるってほんとうにありがたいことだ。

こうして二人でコーヒーを飲めることに感謝。

 

そう、何も(災いが)起こらないことに関して感謝の念が強くなった。

 

それにコロナ禍で自粛生活に慣れてしまったせいなのか、年のせいなのか、元々の性分なのか、「特別なこと」がとても億劫になった。

ここはオットも似たところがあるので、行動制限がなくなった年末で世間が多少浮かれていても、ワタシ達夫婦の周りはシンとしている。

 

来年もつつましく健やかに、できれば仲良く暮らせるといいな。

この年末の願いは、もうそれだけである(老夫婦?)。

 

できることなら、世界中の人々が、誰でも、疲れた時にカフェタイムをとれるような時代になればいいなあ。

 

 

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倦怠期の2人の関係をなんとかしようと、ワタシの一方的な提案で始めた月に一度だけのカフェ巡り。途絶えることなく1年続いたのは我ながら驚きだ。NOと言わず付き合ってくれたオットにも、何かしらの楽しい要素があったのだと信じたい。

 

月に一度だけ。つかず離れず、2人の間に小さなテーブルとコーヒー一杯。そのくらいの距離感が、ワタシ達にはいいのかもしれない。

 

倦怠期夫婦は今年1年持ちこたえ、メオトカフェは来年も続きそうな気配。

引き続き、どうぞ ごひいきに。