第5回 【海辺のカフェ】 大人の秘密基地で語り合う
5月。
月に一度の夫婦カフェ巡りを始めて、はや5ヶ月。
季節もいいので、今回はドライブがてら海辺のカフェに出かけた。
島国・日本だけど、「海辺」に住み日常的に海を眺めながらコーヒーを飲める人は、どれくらいいるのだろう?
「山辺」に住む私たちには、なおのこと特別感いっぱいで、「海辺のコーヒー」は想像しただけで気持ちが高揚する。
2人の関係を新鮮に保つには、「初めて」が必要なのではないかという反省と考察↓
を無駄にしないよう、海辺は海辺でも「初めての海辺」を選んだ。
オットはボーっと海を眺めるのが好きだから、疲れたハートの(いつも日常的に心が疲れている人なのだ)癒しにもなるはずだ…
***************
道中長くてお昼を食べそこなってしまったので、急遽、今回は「海辺」でランチも。
港の食堂で、海鮮丼と揚げたてのキスフライをペロリ。
海鮮丼は上品な量だったので、オットには物足りなかっただろうけど、カフェが控えているので8分目で。
さてさて、場所を変えて主目的のカフェ。
それぞれの席が曲線の仕切りでまるく囲まれながらも、高低差のある配置で、全席から海が眺められる設計。
プライベートスペースが保たれているので、海に気を取られすぎるでもなく、他のお客さんと視線が交わることもなく、なんだかいい感じだ。
雨予報だったけど、晴れ間が。
ワタシはカフェラテ、オットは今回はカプチーノ。
「何が違うの?」と飲み比べたり、(また!)一つだけ注文したレアチーズケーキを二人でつついたり…あれ?なんだか恋人同士みたいでないの?
…実際にはそんな甘い雰囲気ではなかったけれど、この日はいつもより会話がはずんだように思う。
思えば、私たちは車に乗っている時は、会話が少ないなりに話ができているような気がする。
似ている、、、
この空間、車の中に似ている。
この秘密基地感。コックピット感。
子供の頃、友達と開いた傘を重ねて、小さなドーム状の「基地」を作って遊んだことを思い出した。
風が吹いたら飛んでいってしまう、あの小さな空間の特別感。
身を寄せ合って遊んだ連帯感。
私たちは今、あれに似たところにいる。
すぐ外に世界が広がっているのを感じながら、あえての閉鎖空間。
これか。
距離が縮まる、そのワケは。
何十年ぶりかの秘密基地。
今日は特別に楽しかった。