メオトカフェ

中年倦怠期夫婦の「カフェ道」

「そうだ明るいほう、行こう。」

 

Emiさん(暮らしとオリジナルウエアの店、OURHOME主宰)の新刊を購入した。

 

Emiさんの本との出会いは『わたしがラクする家事時間』だった。

家事・収納関連の本は世の中にたくさん溢れており、はっきり言ってワタシは家事が嫌いだけど、この本には惹かれた。

“見た目“や“やるべき“ことにフォーカスするのでなく、「自分や家族に合った“仕組み“をその都度作っていく」という考え方をこの本から学んだ。

以降、自分なりに家事の仕組みを作り、細々と実践中である。

 

たとえば…朝、脱いだパジャマを誰も畳んだりしない我が家…。

家族分の収納引き出しを用意し、脱いだら各自自分の引き出しに入れて閉めるだけ、という仕組みを作った。

引き出しを開けたら、裏返しのままのパジャマがぐちゃぐちゃに収まっているが、部屋はキレイなのでヨシ。

「ほら、パジャマー!」とか言わないでいい。

ぐちゃぐちゃで気にならない人はそのまま、畳みたい人は畳んでしまえばいい。

各自、自由。

我が家のズボラ構成員にマッチし、無理なくずっと続いている。

 

 

2冊目は『わたしがラクする服選び』。

 

ファッション関連の本は世の中にたくさん溢れており、はっきり言ってワタシはお洒落さんではないけれど、この本には惹かれた。

 

「自分の“好き”と“似合う”を知って、自分の定番の組み合わせで着ればいい」という考えをこの本から学んだ。

以降、自分なりの服選びを細々と実践中である。

「人は誰かの服のことなんて、そんなに覚えていない」という言葉に納得。「このトップスにはこのパンツ」と基本の組み合わせパターンをつくってしまえば、服選びに頭を悩ますこともない。

「これ、特別な時しか着ないだろうなあ(それっていつ??)」とか

「これ、家で洗えないなあ」とか

「襟元が微妙に空きすぎてるなあ」とか…

ちょっとでも引っかかるポイントがあったら買わなくなったし、本当に似合うものかつ手入れが簡単なもの(自分的重要ポイント)を吟味して求めるようになった。

 

ようするに、「こんな収納が素敵」とか、「この家事グッズが便利」とか、「こういう服のこういう着こなしが流行っている」とか「このブランドがいい」とか、そういうことではなく、自分の頭で考えることが大事ということだ。

 

自分に、自分と家族の暮らしに、今、何が、どうフィットするかということを。

 

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さて、冒頭の新刊である。

 

Emiさん初の、39本のエッセイの本だ。

題名からして、発売前から気になっていた。

 

いち生活者としての身近な視点と、起業して日々いろんな選択をしてこられたのであろう経営者としての俯瞰した視点が、織り交ざったお話となっている。

 

今のワタシが特に気になったお話は

・「~しておいたほうがいいかな」を、あえてやらない選択

・物事の、暗いほうから見るか、明るいほうから見るか

・思い込みの枠をはずして、おすすめの波に乗る!

・迷っている時は「小さく進む」。まず、サイコロを振ってみる

・自分を信じる。誰かに響くのは、自分の頭と心にあるものだけ

・与えてもらう喜びを、感じる

・今のままずっと安定、から、ちょっとだけ挑戦に飛び出してみる

・せっかく歩くなら、「好きな道」を進む  (目次より引用)

などだろうか。

 

ワタシは今、不可抗力で、暮らすことも働くことも不安定な状況にある。

不安も迷いも大きい日々で、そんな時は心も体も疲れ切ってしまう。

この本で紹介されている“安全領域”から、意図せずはみ出してしまった状況だ。

だから本能で、この本の題名に惹かれたのかもしれない。

 

しばらくこの状況は続くだろうけど、それを“学習領域”とするならば…はみ出したことをチャンスと捉え、少しでも明るいと自分が信じる方へ…踏み出していけたらいいなと思う。

 

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「そうだ京都、行こう。」

というCM(JR東海、1993~)をご覧になったことのある方は一度は思ったことがあるはずだ。

そんな風に思い立って、このまま京都に行けたなら、と。

そのフレーズに乗せられて「いいな、京都。」と夢見ながらも、そんなにふんわりと軽やかに旅に出ることは叶わない現実が、いつも立ちはだかっている。

 

でも、このくらいなら、心がけ次第できっと誰でも行けるんじゃないか。

 

「そうだ明るいほう、行こう」